昔から少年漫画を読んでいて
なぜ、最後に必ず主人公は好きな女の子と結婚したり付き合えたり、幸せになって終わるんだろう、と不思議だった。
たぶん、それってほとんどの人が望む理想の人生のエンディングだからなのかな、って今は思っている。
自分の人生に、一度でも大切なことがあったとしたら、迷わず俺も「好きな女の子と付き合える事」って答えると思う。
それぐらい、俺は懸けている。表現活動で成功する事より。
でも昨日、自分の中で全く満足が出来ない発表をして、いつもの定食屋で固くて不味くなった飯を食べながら、14才の母という胸くそ悪くて食ったものを戻しそうになるようなドラマを見て、
俺は、自分がどうしても許せなかった。
努力すれば、とか、
生きていれば、
とか、
気休めだし、
子供の頃に憧れた理想のエンディングは、
僕は、もう自分の背後になってしまった。
あの頃僕が憧れた主人公たちは、24、5才ぐらいで好きな女の子と付き合えたり結婚出来ている。
「おまえ、先に行っちゃったんだな」
そう、あの頃の主人公たちが俺に後ろから声をかける。
ああ、もう、30才を過ぎちゃったよ
俺は自分にこれしかない、もう救いは、自分の手で掴み取りに行く以外無い、っていう
本当にシンプルで最悪で、心が壊れてしまいそうな事実を受け止めてなかったんだ。
新宿の大道芸のお兄さんが、何がなんでもこれで食っていくんだ、という目をして、スケボーをボールの上に乗せて、その上でジャグリングをしている姿は、本当にかっこよかった。
俺はプライドや自分がこう見られていたい、という想いと心中するつもりは、ない。