僕は待っているよ
そう、忌野清志郎が歌っている。
誰なんだろう、僕にとって。
僕のことを好きになってくれたあの娘は、もう俺のことを嫌いだし、
あの娘は、最初から片想いだし、正直もう縁なんて無いも等しい。
僕は待っているよ
この歌を聞いていた頃、ぼくはまだ自分が10代、遅くとも20代前半でハッピーエンドを掴める人間だと思っていた。
可愛い彼女と付き合い、最高の友達を何人も作り、大学を卒業して、可愛い彼女と一緒に帰郷する。
そこで、今まで自分を馬鹿にしていた奴らを見返して、仲良くなり、
そして、幸せに余生を過ごしました、とさ。
めでたし、めでたし。
春の嵐。
あの頃のガラケーに入っていた、
夜、一人ぼっちのアパートで、狂ったように聞いてきた。
あの時と同じく、人生の岐路にいる。